東海道筋です。ガイド灯80番

社歴は2000年越えの粟津神社

このガイド灯の真東側に回り込みますと、粟津神社があります。粟津神社は大国主(おおくぬしのみこと)を主神とする膳所の総社で、坂本より田上まで広い区域にわたり崇敬者が広く散在し社殿が小さいのが却って有名である。粟津山王権現来由記に出雲の国造神が大社を興され、茶臼山におられた近江の国造(くにのみやつこ)の祖、開化天皇(人皇九代)の第三皇子彦坐(ひこいます)王が、粟津の森の陽炎の池の辺りに当社を創建されたと云うから、社歴は二千年を超えるものとみられる。陽炎の池は謡曲「田村」にも唄われ有名である。“…関の戸ささで逢坂の、山を越ゆれば浦波の、粟津の森やかげろふの、石山寺を伏し拝み…”この池は実に「神話から歴史へ」のあの頃よりのものという。もとは粟津山王権現と呼ばれ、田端さんと言うのは、その後この地方の開発に功績のある大導寺田端之介を合祀してからである。例年当社の夏祭りは八月一日より三日間である。

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